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はあ〜〜。 もうお昼休み…、あ〜、どうしよ |
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| やっほー、香穂子！ |
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うわっ、天羽ちゃん！ | |
| どうしたのよ、暗いじゃない。 バレンタインだって言うのにさ |
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う〜〜〜〜〜（恨めしげ） | |
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何、本当に元気ないわね、どうしたの？ 今日は、暗い顔で過ごす日じゃないよ |
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……だからだよお | |
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え、柚木さんにチョコあげるんでしょ？ ま・さ・か、忘れてたとか？ |
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そんなはずないでしょ。 ちゃんとカバンに入れてきてます |
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| じゃあ、何よ？ |
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…………（怒） | |
| 香穂子？ |
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今朝から、親衛隊が先輩の周りに 張り付いていて、全然近づけないの！ |
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| あ〜、なるほど。そういえば、 移動教室の時に見かけたわ |
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ううう…、一生懸命作ったのに | |
| 手作りなんだ☆ でも、朝、 登校する時に渡さなかったの？ |
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先輩、自由登校で、登下校は別々だもん 登校日だっただけでもありがたいけどね |
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| 休んでも、 家に渡しに行けばいいじゃない |
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簡単に言うね〜。先輩のおうちって 遠いんだよ。それに、敷居が高すぎて… |
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華道の家元だもんね。それなら、 もう親衛隊を突っ切るしかないでしょ |
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え〜！！？ | |
| 彼女なら、臆せず行け！ それとも、このまま渡さないつもり！？ 当日を過ぎてからあげても意味半減よ！ |
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…そ、そうだよね。 ―――分かった、行って来る！ |
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| その意気だよ、行ってらっしゃい！ |
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ううう…、やっぱりすごい人だかり | |
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でも、負けないぞ！ 柚木先ぱ―――…… |
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| 待ちなさい！ |
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うっ、来たわね | |
| ここは通さないわよ |
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邪魔しないで、先輩にチョコを 渡すんだから |
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| そんな安っぽそうなモノ、 柚木様のお口には合わないわ |
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| そうよ、繊細な柚木様が お体を壊されたらどうするの |
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ひ、ひどい…… | |
| なんの騒ぎですの？ |
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出たっ！ | |
| なんですの、人を幽霊みたいに。 失礼な人ですわね |
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いきなり柚木様に突進しようとしたの それで、この騒ぎよ |
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| まあ、柚木様のお耳汚しになるわ 早くよそへ行ってくださいな |
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さっきから言いたい放題言って…… でも、私も引かないわ、絶対に通るから！ |
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| まあ、生意気な |
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| 絶対に、ここは通さないわ |
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皆様、親衛隊の名にかけて、柚木様の 優雅な昼休みをお守りするわよ！ |
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もう怒った、これでもくらいなさい！ お姉ちゃんから「殺人チョコ」とまで 言われた、チョコの失敗作よ！ |
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