++文章修行家さんに40の短文描写お題++uuu

+目次+

 00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

 01. 告白
 02. 
 03. 卒業
 04. 
 05. 学ぶ
 06. 電車
 07. ペット
 08. 
 09. おとな
 10. 食事
 11. 
 12. 
 13. 女と女
 14. 手紙
 15. 信仰
 16. 遊び
 17. 初体験
 18. 仕事
 19. 化粧
 20. 怒り
 21. 神秘
 22. 
 23. 彼と彼女
 24. 悲しみ
 25. 
 26. 
 27. 芝居
 28. 
 29. 感謝
 30. イベント
 31. やわらかさ
 32. 痛み
 33. 好き
 34. 今昔(いまむかし)
 35. 渇き
 36. 浪漫
 37. 季節
 38. 別れ
 39. 
 40. 贈り物


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 00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

  翠はるか。「乙女たちの王都」の管理人をしております。

  いろいろなシチュエーションを考えて、字数を気にしつつ表現していくのは楽しかったです。夢中になりました。(51文字)

  ※ ちなみに、数字が赤い所は、字数制限(65文字)をオーバーしてしまった所です。



 01. 告白  【62文字】 

  「お願い、目をそらさずに私を見て」
 彼女は美しい顔をくもらせ、そっとブラウスのボタンを外した。
 その下には、まっ平な胸が見えた。

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 02.   【63文字】

 この世には優しい嘘もある、と彼女は言った。
 きっと、こういう事なんだろう。
 僕は言った。
 「兄さんは、最後まであなたを愛していたよ」

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 03. 卒業  【63文字】

  傷ついている時に優しくしないで。辛い時に側にいないで。寂しい時に甘やかさないで。
私、いつまでも貴方に依りかかっていたくないの。

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 04.   【65文字】

  これまでの人生は旅だった。追放された国でも、俺はそこを故郷と思っていたから。でも、
君という故郷を得た時、俺の旅はようやく終わった。

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 05. 学ぶ  【64文字】

 師匠は、稽古中に決して言葉を発しなかった。
 耳で聞いたことは身につかない、学びたければその身で経験しろ、というのが彼の口癖だった。

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 06. 電車  【64文字】

  遮断機が下りる。一分後、急行が通過。遮断機は上がらない。二分後、普通が
通過。まだ遮断機は上がらない。車内で笑ってる子を憎む瞬間。

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 07. ペット  【75文字】

  カミソリを手首に当てた瞬間、ポチが飛びかかってきた。振り向くと、ポチの足元には
空のエサ入れがあった。
 「もう。気が抜けたじゃない」
 私は泣きながら笑った。

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 08.   【65文字】

  彼女はどんなに辛い時でも、それを顔に出さない。見事なまでのポーカーフェイス。
でも、髪をいじる仕草が、僕に彼女の不安を教えてくれる。

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 09. おとな  【64文字】

  チームの皆は、私も含めて一様に暗い顔をしていた。でも、彼女だけは笑った。
 「えへ。失敗しちゃったね」
 ああ、この人は おとな なんだ。

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 10. 食事  【73文字】

 「ぐっ! 味がねえ!」
 「つまみ食いとは行儀が悪いね」
 「いつも、こんなの食べてるのか?」
 「どうせ味付けしても、何の味も感じない。彼女が死んでから、ね」

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 11.   【61文字】

  燃えさかる書庫に彼は飛び込んだ。本は先達が積み上げた真理への階段。真理の発見に
人生をかけた彼にとって、命にも等しいものだ。

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 12.   【72文字】

  狭い房の中、隣で寝ていた男がうなされ始めた。悪夢を見ているようだ。だが、私は起こさない。
どんな悪夢でも、現実よりひどいという事はないだろうから。

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 13. 女と女  【61文字】

 私は、この先も彼女と友人でいたい。だから、同じ男は好きにならないって決めてるの。
彼女はいい子なんだけど、男が絡むとねえ…。

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 14. 手紙  【77文字】

  メールじゃなく、手紙で用件を伝えたら、彼はすごく喜んだ。心がこもってる感じが
するんだって。可愛いレターセットを見つけたから、使いたかっただけなのに。単純。

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 15. 信仰  【42文字】

  祈りたい、と彼は初めて思った。だが、神を信じない神官が、一体何に祈ればいいのだろう。


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 16. 遊び  【85文字】

 最後の敵に斬りかかる瞬間、彼女は血塗れのマントを放り投げた。剣が奴の心臓を貫く。
 彼女はくるりと回転し、落ちてきたマントを受け止めた。
 「百点」
 よく、この状況で遊べるものだ。

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 17. 初体験  【68文字】

  怯えていると知られないよう、わざと高慢に、たくさんの注文をつけた。彼は笑いながら全部叶えて
くれて、「怖くないよ」と囁いた。ばれてたんだ。

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 18. 仕事  【64文字】

 だあだあ。あぶー。
 「まあ、可愛い。無邪気ね」「本当ね」
 (全く、愛想を振りまくのも楽じゃないぜ)(仕方ないさ。それが幼児の仕事だ)

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 19. 化粧  【51文字】

 すっと真紅の紅を引く。その瞬間、私は生まれ変わる。臆病で何も出来ない子供から、
したたかな魔性の女へと。

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 20. 怒り  【65文字】

 彼の唇からは、血が流れていた。あまりに強く噛みしめたために。
 彼は、彼女がさらわれた方角を見つめたまま、長い事その場を動かなかった。

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 21. 神秘  【61文字】

 彼女は賢く、気立てもいい評判の美女。そんな彼女の横で微笑むのは、ひいき目に見ても
凡庸な顔立ちの凡庸な男。恋愛の神秘だなあ。

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 22.   【54文字】

 羨ましいくらい仲が良かった。理想的なカップルだと思ってた。なのに、どうして
私の流した噂なんかで壊れちゃうの?

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 23. 彼と彼女  【62文字】

 一目見た瞬間、彼と彼女は互いに、この人なら自分の気持ちを分かってくれると感じた。
一年後、彼は”彼女”に、彼女は”彼”になった。

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 24. 悲しみ  【63文字】

 奥さんを忘れられないの、と私は聞いた。今までもこれからも忘れないし、忘れたくない、と彼は答えた。
悲しみに押し潰されそうな瞳で。

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 25.   【63文字】

  彼女は己の血で出来た池に倒れていた。死の淵は目前だ。だが、彼女は立ち上がる事を
諦めなかった。
 「まだやる事がある…。生きなきゃ」

オマケ→  ちゃんとつけてとわめく女を押さえつけ、俺は女の中に入った。う〜ん。やっぱり、生に限る。【43文字】

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 26.   【53文字】

  私は重りをつけられ、海神の住まう海に沈められた。意識が消える直前に見た海面は、
悲しいばかりに美しかった。

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 27. 芝居  【65文字】

  貴方は、もう私を愛していないと言った。それが優しい芝居だって事、私は知ってる。
でも、私が望んでいるのは、貴方と共に堕ちる事なのよ。

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 28.    【65文字】

 彼の心はいつも大空を駆け巡っていた。体だけがこの世という牢獄に捕らわれていた。
だから、壊してしまったのね。
 彼の骸(むくろ)を見ながら思った。


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 29. 感謝   【66文字】

  神官達は、ことごとく彼を虐げた。だから、彼は神を信じなくなった。だが、かの人が
笑いかけてくれる時だけ、神に感謝したい気持ちになれた。

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 30. イベント  【67文字】

 誕生日は、クリスマスはとはしゃぐ彼女を、彼は嬉しげに見つめる。イベントは
面倒だが、嫌いじゃない。その時だけは彼女から誘ってくれるから。

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 31. やわらかさ  【62文字】

 石につまずいた妹を、兄は慌てて支えた。抱きしめる形になって、彼の胸は高鳴る。
 (やわらかい…)
 妹を「女」と意識した瞬間だった。

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 32. 痛み  【44文字】

 胸が切なくて痛いと言ったら、心臓が悪いのかと真顔で心配された。
 それは天然なの? 計算なの?

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 33. 好き  【71文字】

 彼といる時が一番楽しい。抱きしめられると安心する。ずっと一緒にいたいと思う。でも、セックスはしたくない。
 それは、「好き」とは呼ばないんだって。

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 34. 今昔(いまむかし)   【66文字】

 昔はずっと後をついていってた。今は気のない振りして、貴方から来るのを待ってる。
 結局、側にいたいって気持ちは、今も昔も変わらないんだ。

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 35. 渇き  【62文字】

 貴方に似た男を買って、私は満たされない想いを慰める。貴方の前では有能な秘書で
いるから、貴方を思って抱かれる事を許して欲しい。

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 36. 浪漫  【31文字】

  裸に、レースのエプロン姿で迎えてくれる彼女。これぞ、男の浪漫だ。


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 37. 季節  【65文字】

 春も近いし、私も新しく花咲きたいのと言ったら、彼は春に咲く花は数的に少ないと答えた。
 そういう所が別れる原因だって分かってないわね。

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 38. 別れ  【63文字】

 妙に優しくて、気前が良くて、様子がおかしいとは思ってた。
どうして言わなかったの? 予告なしに死なれるほうが幸せだとでも思ったの?

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 39.   【54文字】

 拘束してないと不安になる。電話は毎日。メールは毎時間。
側にいるだけでいいと言えたのは、いつまでだったかしら。

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 40. 贈り物  【65文字】

  毎年同じ物をねだっているのに、今年も貴女は聞くんだね。
 「誕生日プレゼント、何がいい?」
  一度もくれた事ないくせに。
 「貴女が欲しい」

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