05  頬

 

「よ、藤姫。誕生日おめでとう」

「ありがとうございます、天真殿。(にっこり)
…これで、少しは天真殿に近づけたでしょうか」

「(ぐらぐら) な、何言ってんだよ」

「あ…、申し訳ございません」

「いや、別に謝ることは…ねえ、よ。
―――…藤姫」

「はい?」

「お祝い、な」

「あ―――…」

(嬉しいです、天真殿……)

(ほっぺまで、ほっぺまで。頼むぞ、俺の理性!)

 

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