お茶会へようこそ(笑)
(楽屋の扉が開いて、やつれきった顔の大神くんが入ってくる。) 大神: 「ひ…ひどい目にあった……」 マハト: 「これは大変だったようですね」 鷹通: 「(椅子を勧めながら)さあ、大神殿、こちらにお掛け下さい」 (大神くん、椅子にどさっと座る) マ: 「お疲れさまでした。さあ、お茶でも召し上がってください」 大: 「あ、ありがとうございます、マハトさん。…あ、おいしいですね、このお茶」 マ: 「そうですか?」(にっこりと笑う) 鷹: 「(心配そうに)なにやら大変だったようですが、泰明殿は大丈夫でしたのでしょうか…?」 大: 「大丈夫というか、何と言うか、ははは……」 鷹: 「泰明殿は、こちらの世界に来たらきっとあまりに珍しいものが多くて、あちこちふらふらと出歩いてしまうでしょうから、しっかり連れて帰るようにと、神子殿から仰せつかっているのですが……あ、泰明殿は?」 大: 「彼なら、カインさんの楽屋で楽しそうにお話をなさってますよ」 鷹: 「ああ、それなら良かった」 マ: 「カインも無口ですから、対談は大変だったでしょうね」 大: 「いや、無口、というか……ははは……」(遠い目になる) 鷹: 「そういえば、あの2人はどんなお話をされたのですか? 大: 「(引きつった笑いを浮かべながら)…薬の効用がどうとかいう話で盛り上がってましたよ」 マ: 「変わった対談ですね…」 大: 「あ、そういえば、カインさんの同僚で、草やきのこなんかから薬を作るのが好きな方がいらっしゃるそうですね」 マ: 「(にこっと笑って)ああ。私のことですよ」 大: 「マハトさんなんですか」 マ: 「ええ。簡単な治療なら出来ますし、よく同僚のピーとか、ピーに協力して頂いて、新しい薬を試したりすることもあるんですよ」 大: 「よく協力してくれますねえ。嫌がられませんか?」 マ: 「いいえ。彼らは実験材料にされていることを知りませんから、私の出したお茶を良く飲んでくれますよ」(にっこり) 大: 「えっ?」 マ: 「まあ、死ぬようなものは飲ませませんし、まがりなりにも騎士ですからね。体も丈夫ですから」(にっこり) 大: 「そっ、それってまずいんじゃないですか!?」 マ: 「いいえ。私の薬は、ひとえに騎士団の皆のために、ひいては我がアルバレアのために開発しているものです。彼らは常々、アルバレアのために身を捧げると言っていますからね」(にっこり) 大: 「(さ、さっきの2人より、この人の方が危ないじゃないかぁぁぁ!!!あっ!! そういえば、さっきのお茶、マハトさんが淹れてくれたんだった…!)」 (大神くん、慌てて席を立とうとして、よろめく) 大: 「あ、あれっ?」 鷹: 「どうされたのですか、大神殿?」 マ: 「大神さん、どこか具合でもお悪いのですか?」 (大神くん、どさりと倒れる) 鷹: 「だ、大丈夫ですか!? 大神殿!!」 マ: 「(にっこりと笑って)ああ、よほどお疲れなのですね、このようなところで眠ってしまわれて」 大: 「(いや、 眠いんじゃなくて……!!!)」 マ: 「今日はよくお休みになって下さいね……」(にっこり) 大: 「(違うんだああ……(TT))」 (大神君の視界がだんだんと狭くなって、暗転) 合 掌(笑) 2001.2.15UP
その後大神くんは、花組隊員たちにアルバレアの土産話をねだられたとき、
「恐ろしい国だった……。俺、帝撃にいてよかったよ」と、語ったとか……(笑)